暮らしの考え
学びの考え
私達は、子どもの内側から出てくる「やってみたい!」「知りたい!」を大切にしています。例えば、どれだけ見た目がいいスポーツカーも燃料がなければ動くことはできません。この燃料を子ども達に置き換えると、自己肯定感や探究心、好奇心、視考力になると考えています。これらの燃料を子ども時代に育むことができれば、本当に自分がやりたいことが見つかった時に、大きな力を生むと思っています。学びのタイミングはその子それぞれに違うということを前提にしているので、カリキュラムはあるものの、それも子ども自身がやりたくなったら取り組むという学びのスタイルをとっています。学習を希望するお子さんには、学習の時間を自分で設定してもらい計画的に進められるようにサポートしていき、徐々に自分で学べるように移行させていきます。
探究学習
探究学習は、自分が知りたい・したいと思うことを探求する時間です。子ども自身が学習計画を立て、準備し、実行します。大人は必要があれば相談にのり、援助しますが、基本は自分で進めていきます。同じことをやりたい仲間がいれば、共同で取り組むこともできます。
基礎学習
基礎学習には、国語(人文科学)算数(自然科学)日本の歴史文化の3つの分野を学びます。生きていく上で必要な読み書きや数の概念などを学んでいきます。また、どんぐり学習法という思考回路をつくる算数の文章問題を解き、思考力の土台をつくっていきます。日本の歴史文化は日本人としての素養を身につける体験・学習をしていきます。
選択プログラム
スタッフが提案する選択制のプログラムです。子どもたちがまだ知らないことや生きていく上で必要なことを学びます。分野としては「自然」「動物」「栄養学」「金融」「生物」「音楽」「情報」「地理」「表現」「政治」などが挙げられます。
思考力の考え
思考力とは?と尋ねられると多くの方が「考える力」と答えると思います。では、考えるとはどういうことでしょうか?物を良く知っていること?計算が早いこと?心和学園では、思考力(考える力)のことを視考力と表現しています。なぜなら、物事を考えるには一度、視覚イメージに置き換える必要があるからです。「百聞は一見にしかず」ということわざにもあるように、人は言葉で聞くよりも、目で見たものを理解する方が容易に理解することができます。この全ての土台となる視考力を心和学園では、糸山泰造先生が提唱する「絵で解く算数文章題」を元に育てています。
食の考え
人の身体は食べたものでつくられています。特に子ども達の身体は大人とは違い、まだまだ成長の過程で、今食べているものが身体作りの土台となっていきます。そのため、私達は新鮮で栄養価が高いその季節にその地域で採れたものを食材とすることを大切にしています。また、なるべくオーガニックなものを選ぶことで、安心安全の食を子ども達に提供しています。現在では、「自分たちで食べるものは自分たちで作りたい」という想いから、畑を借りて自然農法(農薬・除草剤・化学肥料を使わない農法)にもチャレンジしています。
身体の考え
心和学園では、毎朝ゆびのば体操とあいうべ体操という2つの体操を行っています。ゆびのば体操は、足の指を伸ばして広げることで、身体が安定し足腰の痛みが軽減されるだけではなく、運動機能の向上にもつながります。あいうべ体操は、口呼吸を鼻呼吸に戻し、自己治癒力を高め、病気になりにくい身体づくりにもつながります。
食事も身体をつくるための重要なものだと考えています。心和学園では、昔から日本人が大切にしてきた食事に立ち返り、無農薬の分づき米と味噌汁におかずを1・2品を基本とし、調味料は遺伝子組み換えでないものや、国産もの、化学調味料が入ってないものを使用するようにしています。決して豪華なものではありませんが、旬のものを使い、素材本来の味が感じられるように、子ども達と一緒にまかないを作っています。まかないは、自分が食べるものを食べられる量だけ盛り付け、食べられないものを無理に食べさせることはしません。食べたくないものは、身体が求めていないと捉えているからです。ただ、自然農法で育ったお野菜は、野菜嫌いなお子さんでも「おいしい」と言って食べることが多くあります。
遊びの考え
「子どもの仕事は遊ぶこと」という言葉にあるように、子ども達には子ども時代にしかできない遊びを思いっきりしてほしいと思っています。子どもたちは遊びを通して、好奇心や探究心を養い、集中力や想像力、やり抜く力やコミュニケーション能力など豊かな人生を歩んでいくために必要な様々な力を獲得していくからです。また、10歳までに思いっきり遊んでおくことにより思考回路が育ち、具体的思考から抽象的思考へとスムーズに切り替えることができます。